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デュ・プレ
没してから20年。しかしいまだにジャクリーヌ・デュ・プレは、敬愛すべきチェリストとして人々の記憶に焼きつく存在だ。
- 若くして、圧倒的なテクニックとエネルギッシュな演奏で世間に衝撃を与え、「エルガーのチェロ協奏曲といえばデュ・プレ」と認知されるほど、数多くの名演を残した。
- 巨匠、ロストロポーヴィチ、ポール・トルトゥリエにも学び、ピアニスト、指揮者として活躍していたダニエル・バレンボイムとの結婚。
- 数多くの名演奏家との共演。着々とキャリアを積み上げ、順風満帆だった彼女の奏者としての道を遮ったのは、難病「多発性硬化症」だった。
- 羽根をもぎとられた鳥のように、チェロを奪われた彼女はその後、病と戦いながら、42歳という若さでこの世を去る。
- 実質12年間の演奏生活は、悲劇的な顛末とあいまって一層輝きを増し、「伝説のチェリスト」として歴史に刻み込まれた。
「デュ・プレは彼女にしか弾けない演奏をするチェリスト。特にエルガーのチェロ協奏曲は、彼女特有の歌い回しで圧倒的な存在が分かる演奏だと思います。神様が、英国人の作曲家であるエルガーの曲を弾くために仕わされた使者だったのではないか、と思うほどです」
唐津健
「デュ・プレの魅力を一言でいえば、彼女の音楽がまさに本能的なものであること」
藤原真理
「(エルガーの協奏曲の最初の録音について)まだ20歳ごろの録音ですが、その若さにもかかわらず、曲への理解、深い感受性こそが、彼女の才能の素晴らしさだと思います。」
山崎伸子
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