音の自由区 音をテーマに半世紀 大和ハウス工業の快適防音室&静音室

取材・文/本間文子 写真/大和ハウス工業

時を忘れ、楽器を心ゆくまで弾いてみたい。
夜だからこそ、自由に音楽と対話をしたい――
そんな思いが実現できる提案をする大和ハウス工業。
豊かな音楽生活を願って実現した「音の自由区」とは?


「奏でる家」を楽しむヴァイオリニスト・廣津留すみれ。その評価も高い
弾きたい! というユーザーの思い
を半世紀の研究開発で実現
 弾きたい! と思ったらいつでもすぐに楽器を手にできる。周囲への音漏れを気にせず、自由に心ゆくまで弾き込むことのできる環境――。自宅に防音室を持つことは、誰もが抱く夢の一つに違いない。
 さらに、音にこだわりを持つ人なら、音響的に整っていて豊かに響く空間で演奏したいことだろう。ヴァイオリンを立って演奏する際は弓先が高くあがってしまうこともあるため、天井の高い広々とした空間なら安心だ。
 そんなニーズに応えて、大和ハウスから快適防音室・快適静音室「音の自由区」が、2023年4月20日に登場した。
 大和ハウスが生活の中で生じる音(生活音) 」に関する研究開発を開始したのは、1973年まで遡る。1994年には奈良県奈良市に「総合技術研究所」を開設。室内の反響が全くない無響室をはじめ、さまざまな研究施設では専門の研究員が、生活音を軽減する技術の実用化や防音性能の研究開発を続けている。防音室に関しては一級建築士の資格を有する2人の研究員が中心となり取り組む。
 大和ハウスの場合、防音室を住宅の中に追設するのではなく、居室そのものに高い防音性能を持たせるという発想だ。2006年以来、現在までに販売実績は累計3000件に上る。
音楽の本質である響きを生かし、
音漏れを防ぐ「奏でる家」
 「響きは音楽の本質ですから、徹底的にこだわりました」
 そう語るのは、大和ハウス工業株式会社 総合技術研究所主任研員・一級建築士の玄晴夫さんだ。自身も楽器を演奏、音楽をこよなく愛する玄さんは、「音の自由区」の快適防音室「奏でる家」の肝となる音響アイテム「コーナーチューン」(特許取得)の実用化にあたり、「理想の響きを得るまでに、何度も試作を繰り返しました」と苦労の跡をにじませる。
 音は、部屋の角に集まる性質を持つ。「ならば、部屋の角で音を調整できる吸音材を作ればいい」。玄さん達が2年の時間をかけて生み出したのが、コーナーチューンだ。
 コーナーチューンは、角にぴったりとはまる三角形をしている。波長の短い高音と波長の長い低音を吸音し、響きの種類に応じてバランスよく調整しながらほどよい余韻と深みを実現した。「例えば自宅でピアノ教室を開いている方や、ヴァイオリンやチェロなど、弾く楽器や好む音によって設置する音響アイテムの数や配置が変わります。また、生活様式によってリビングや居室など、どのお部屋を防音室にしたいかも変わるでしょう。お客様とお話を重ねながら、仕様を適宜設定しています」

 大和ハウスでは天井高2.72mを採用でき、「奏でる家」でも約2.6m(※1)の大空間と明るい光が入る窓を設置できるのが特徴。これはヴァイオリンやヴィオラを立って演奏するには十分な高さで、豊かな音の響きを実現できる。
 一方、床にエンドピンを立てるチェロやコントラバス、ペダルを踏むドラムなどは、音が床下に響き、広がっていく。減音目安が55dBA(※2)である「奏でる家」に対し、70dBAとさらに防音グレードの高い「奏でる家+(プラス)」なら、そんな場合にも役立つ。床を浮き床構造とすることで、大音量だけでなく振動対策までを施している。また、1階に「奏でる家+」を作る場合、床を約40cm下げてさらに開放的な約2.9m(※1)の大空間にもできる。これにより約103dBAであるコントラバスの音量を理論上は33dBA(※2)まで抑えることが期待できる。33dBAは、鉛筆のやや強い執筆音のイメージだ。


「奏でる家+」の仕組み。部屋の構造と二重窓などで音を遮るもの
設計から施工まで自社で実現
リーズナブルな価格と長期保証
 後付けの防音施設と同等のスペックで、外の騒音や隣の部屋からの生活音を遮る静音室「やすらぐ家」も好評だ。楽器の演奏を目的としていない静音室でありながら、「奏でる家」と共通の防音設備を採用。室外で発する90dBA相当の音が、理論上は約45dBA(※2)に減音され、図書館並みの静けさを実現する。90dBAはピアノ演奏の音量、といえばイメージいただけるだろう。


天井が高い余裕ある防音室で合奏を楽しむ
 一般的な防音室は既存の住宅に防音設備を付加する形だが、大和ハウスの「音の自由区」は新築の際に建物と一体設計する。そのため工期の短縮とコストを安く抑えることを可能にしている。例えば4.5畳であれば、「やすらぐ家」で64万9千円(税込)〜、「奏でる家」で170万5千円(税込)〜という価格で「音の自由区」が手に入るのだ。建築後付加する場合よりもリーズナブルだろう。そして、60年の長期の保証やアフターサービス(※3)を受けることができる。この際、不具合の原因究明から補修完了までの迅速さも大きな特長といえる。
 多くの人にとって住宅は一生に一度の大きな買い物。だからこそ、アフターサービスを重視し、大和ハウスが50年にわたって培ってきた静寂と響きを、ぜひご自身の耳で体験してほしい。
※1
 1階標準天井高2.72mの場合。建物の構造によって変わる。
※2
 数値は大和ハウス工業で測定した数値(JISA1417:2000 建築物の空気音遮断性能の測定方法に基づく)だが、性能値として保証するものではなく、使用状況や周辺の環境、間取りなどにより異なる場合がある。dB(デシベル)は、音の強さや音圧を表す。人間の感じる周波数の感じ方を加味した単位がdBA。
※3
 対象商品はxevoΣ、xevoΣ PREMIUM、xevoGranwood、PREMIUMGranWoodとなる。60年以降は施主の要望により耐久性能調査(試験)を行い、耐久性能診断書を作成する。また、部位ごとに必要な有料メンテナンス工事の項目と保証年限を提示する。引き渡し後、1、6、12、24ヶ月、以降5年ごとの無料点検と診断を実施(30年以降の点検は有料)。初期保証30年。30年目、45年目の有料メンテナンス工事実施で、15年ごとの保証延長。
「音の自由区」のカタログ

 大和ハウスが提案する、快適防音室と静音室を取り入れたライフスタイルを紹介している。
 以下のリンクからカタログの請求ができるのでご一読を。
 同様に以下のリンクから「音の自由区」の展示場一覧を見ることができる。

※ぜひ来場予約して「音の自由区」を体験ください。

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大和ハウスが提案する、快適防音室と静音室を取り入れたライフスタイルを紹介しているカタログ。 資料請求はこちら から。
展示場一覧はこちら
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お問い合わせ先
■お問い合わせ先/大和ハウス・住宅コンタクトセンター
Tel:0120-590-956(9:00〜21:00/年末年始除く)
https://www.daiwahouse.co.jp/