【vol.63】 2015年3月2日発売
サラサーテvol.63表紙
 弦楽器マガジン「サラサーテ」63号、発売しました!
 少しずつですが、春の気配が届き始めました。新しい環境で新しい生活を始める人も多い春。
 63号「サラサーテ」では、華やかに活躍するアーティストたちの登場と共に改めて、ヴァイオリンについて幅広く考えてみました。

 今号の特集は、「花咲く!! セットヴァイオリン」と「セカンドヴァイオリンを極める」の2本立て。
 春を機会にあらたにヴァイオリンを始めてみよう、または代替えを考えている人へ。6万円台から100万円を超えるものまで、百花繚乱。目にも楽しい特集です。
 また、大人から始めた人がオーケストラに入った時に、なじみがあるのがセカンドヴァイオリン(第2ヴァイオリン)でしょう。
 その魅力と難しさを掘り下げます。リスナーにとっても、オーケストラを聴く上で、面白い読み物になっているかも。
【第1特集】「花咲く!! セットヴァイオリン」
サラサーテvol.63表紙
 少しずつですが、春の気配が届き始めました。新しい環境で新しい生活を始める人も多い春。春を機会にあらたにヴァイオリンを始めてみませんか。
 未経験の人がヴァイオリンを始める場合、「さぁ困った」。何を買ったらいいのかわからないのではないでしょうか。お店に行けば、ピンからキリまで、さまざまな楽器が並んでいます。値段の幅も怖ろしく広い。ヴァイオリン本体以外に何をそろえればいいのかわからない。さぁそんな時、考えてみたいのがセットヴァイオリン。
 楽器本体、弦、弓、ケース、加えて松脂、肩当まで、その日からすぐに弾けるのがセットヴァイオリンです。
 セットヴァイオリンも多種多様、そんな初心者向けもあれば、「すべてまとめてグレードアップしたい」というお買い得の高価なセットもあります。ヴァイオリンのディーラー、ショップ、各社お薦めのセットヴァイオリンを24組カラー写真入りで紹介してみました。6万円台から100万円越えまで、百花繚乱、ヴァラエティに富んだセットが集まりました。それぞれの求めに応じて、購入の参考にしていたぎたい特集です。
【第2特集】「セカンドヴァイオリンを極める」
第2特集
 弦楽器の合奏で、ヴァイオリンは2つのパートに分けられます。
 主として高音と主旋律を担当するファーストヴァイオリン(第1ヴァイオリン)、主として中低音と和声などを担当するセカンドヴァイオリン(第2ヴァイオリン)。
 そこで抱く疑問は「セカンドヴァイオリンって何?」。
 初心者がオーケストラに入ると、まずはセカンドに座ることが多いはず。「セカンドって旋律が弾けない人のパートなの?」という誤解も少なくありません。プロオーケストラには、何10年もセカンドヴァイオリンを弾いている人もいます。
 そこにはファーストヴァイオリンには無い楽しみや難しさもあるのです。
 NHK交響楽団の第2ヴァイオリン首席代行の白井篤にその疑問をぶつけてみます。
プロセカンドヴァイオリン奏者の鼎(てい)談
プロセカンドヴァイオリン奏者の鼎(てい)談
 さらに亀井俊夫(東京都響)、神尾あずさ(日本フィル)、山田百子(クァルテット・エクセルシオ)の3人のプロセカンドヴァイオリン奏者の鼎(てい)談。
 読売日本交響楽団、ハンブルク歌劇場で頑張るうら若き女性ふたり、瀧村依里と大島響にも、その苦労と喜びを聞いてみました。
 モーツァルト、ベートーヴェン、マーラー、……大作曲家たちはセカンドヴァイオリンに何を求めたのか、指揮者で音楽学者の金子建志がわかりやすく解説。最後はアマチュアオーケストラのベテランセカンドヴァイオリン奏者たちのご意見も!
[Artist Close-up]
 日本におけるほぼ唯一の“常設”弦楽四重奏団、クァルテット・エクセルシオ。
 2014年に結成20周年を迎えた彼らに、道なき道を行く、来し方行く末、その高き志を聞いてみました。
アーティストインタビュー
 アーティストインタビューも強力ラインアップ。
 チャイコフスキー国際コンクール優勝から8年、結婚してロシアに拠点を移した神尾真由子の今。
 《クロイツェル》とフランクのソナタをメインに5月の全国ツアーを控える五嶋龍。
 4月に再び来日公演を行うチョン・キョンファにはロンドンで特別インタビュー。
 チェリストの宮田大は現代曲も含む新アルバムの話題を中心に。  旧東ドイツ出身の正統派、アンティエ・ヴァイトハースの実り多き人生の軌跡も興味深いものです。
[ニューヨーク・フィル アーカイブを読む]
 レナード・バーンスタインとBBC交響楽団の一期一会の演奏・録音、エルガー《エニグマ変奏曲》。
鈴木康浩の「ヴィオラを始めよう!!」
 今号より新フェーズがスタート、「ヴィオラのオーケストラスタディ」となります。
 鈴木がベルリン・フィルのカラヤン・アカデミーで知った楽譜『オーケストラ・スタディ』などをもとに、オーケストラでのヴィオラ演奏の極意をわかりやすく解説していきます。  ヴィオラ経験のある山田治生が聞きます。
新連載
 ニューヨーク在住の志村寿一の「身体と音楽との調和」が始まりました。
 〈自然な動き〉がいかに大切であるか、それを身に付ける知恵を伝授していく予定。  
志村寿一の「身体と音楽との調和」
人気【連載】
 柏木真樹の「音楽脳をつくる6」は今回が最終回。次回からは新テーマで展開します。
 遠藤記代子の「かっこいい! ベーシック・スタディ」は「倍音」についてのノウハウです。
 黒川正三の「チェリストのための基礎講座」は左手の基礎の2回目。
 「音・新世界紀行」は上海です。上海交響楽団の本拠地ホールが新設された上海音楽院他を訪ねます。
 「倶楽部チェロ」に登場するのは、ベテランチェリスト、岩崎洸。さらに仙台で開かれる第5回1000人のチェロ・コンサートの情報も掲載。
 「カフェ・ドゥ 室内楽」の「クァルテットの極意」には、男兄弟3人が主体のシューマン・カルテット。結成10年の自主運営アンサンブル、ARCUSの話題も。
 『ヴァイオリニスト 20の哲学』を上梓した「千住真理子にきく」。「ヴァイオリンCD館」には、“ゴーストライター騒動”新垣隆の初CDで彼とデュオを組んだ礒絵里子インタビュー。
 5月GWのラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン〈パシオン〉の『サラサーテ』式お薦め公演情報付き
「巻末楽譜」
 「巻末楽譜」は2曲。
 大ヒット中のNHK朝の連続テレビ小説『マッサン』の主題歌、中島みゆき「麦の唄」を弦楽四重奏+コントラバス版で。  
中島みゆき「麦の唄」
 さらに古典四重奏団が録音した宮沢賢治作詞作曲の『星めぐりの歌』による変奏二重奏曲(62号99p参照)より第3楽章と第4楽章のヴァイオリン+チェロ版です。
プレゼント・お知らせ等
読者プレゼント
 今号も充実したプレゼントを用意しました。
 「セットヴァイオリン」特集より松脂、肩当て、楽器袋を。
 また「セカンドヴァイオリン」特集に絡んで日本フィルCDと歌劇『魔笛』序曲ポケットスコアを抽選でプレゼントいたします。


 また、今号では、春の特集に向けて、「弦楽器や弦楽器奏者に関するQ&A」の質問を受け付けます。応募要領は「Readers Room」の下をご覧ください。

是非、書店・楽譜店でご覧ください。
白井 篤
NHK交響楽団
・第2ヴァイオリン首席代行
白井 篤

瀧村依里
読売日本交響楽団
・第2ヴァイオリン首席奏者
瀧村依里
弦楽四重奏団クァルテット・エクセルシオ
弦楽四重奏団
クァルテット・エクセルシオ
神尾真由子
Artist
神尾真由子

五嶋 龍
Artist
五嶋 龍

チョン・キョンファ
Artist
チョン・キョンファ

宮田 大
Artist
宮田 大

アンティエ・ヴァイトハース
Artist
アンティエ・ヴァイトハース
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン〈パシオン〉
5月GW
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン
〈パシオン〉