メインメニュー
関連リンク
ログイン
ユーザ名:

パスワード:



パスワード紛失

トップ  >  2018年  >  vol.82(2018年5月2日発行)
【vol.82】 2018年5月2日発売
サラサーテvol.81表紙
 今号の表紙&Artist Close-upを飾るのは、今年8月で96歳になるイヴリー・ギトリスです。
 旧英国委任統治領パレスチナ(現イスラエル)にロシア系ユダヤ人の家庭に生まれ、8歳でブロニスラフ・フーベルマンに認められ、パリに留学。ジョルジュ・エネスコ。ジャック・ティボー、カール・フレッシュらに学びました。戦後イギリスでデビュー。パガニーニや現代曲など、ヴィルトォーソとして、欧米でその名を轟かせました。
 初来日は1980年、以来毎年、多い時は年二度、三度と日本を訪れています。指揮者や作曲家、器楽奏者では高齢のピアニストはいますが、自分で音程を調整する弦楽器奏者で、90を越えてまで現役でいる人は滅多にいません。まさに生きるレジェンドです。
 ユネスコ親善大使も20年以上務め、東日本大震災の被災地も度々訪れて演奏、パリ同時多発テロの現場でも鎮魂のヴァイオリンを奏でたヒューマニストでもあります。この7月にも来日公演が予定されています。滅多にできないロングインタビューを敢行しました。
【特集】コンクール・ロード・マップ
 弦楽器を学ぶ人も、聴く人も、“コンクール”はきっと気になる存在でしょう。自分の実力は、やはり客観的に知りたいし、将来プロを目指すなら、重要なキャリア形成にもつながります。しかし、コンクールには功罪両方があり、“コンクールに勝つために練習する”ように、コンクールが最大の目的になってしまったら、やはり本末転倒です。今回は、多くのプロを輩出した名伯楽たちのインタビューを中心に、コンクールというものに迫ってみました。

第15回東京音楽コンクール弦楽部門の表彰式の様子 ©堀田力丸
 まずは、2018年11月2日〜10日の日程でパリで開催されるロン=ティボー=クレスパン国際コンクールの審査員長に就任したルノー・カプソンのインタビュー。言わずと知れた伝統あるコンクールですが、ここ数年、地盤沈下がささやかれていました。そんな状況を承知の上でオファーを受諾したカプソン。大きな改革に乗り出しています。

 そして名伯楽、宮田大、水野優也、香月麗など実力あるチェリストを近年次々と輩出している倉田澄子。長原幸太、神尾真由子、木嶋真優など関西で優秀なヴァイオリニストを育てている小栗まち絵。レーピン、ヴェンゲーロフ、樫本大進、庄司紗矢香らを世に出したザハール・ブロン。この3人に「コンクールとは?」を問うてみました。

 そして、自身がエリザベート王妃国際コンクールの覇者であり、仙台国際音楽コンクールヴァイオリン部門の審査委員長を務める堀米ゆず子にも話を聞きました。そして、今をときめくチェリスト、宮田大がロストロポーヴィチ国際チェロコンクールで優勝するまでの道のりを、ヴァイオリン教師でもあるお母様に明かしてもらいました。

若きチェリストの登竜門ビバホールチェロコンクール第6回で優勝した宮田大
 さらに“室内楽コンクール”ウォッチャー・渡辺和氏の「室内楽コンクールの舞台裏」、沼田園子によるコンクール課題曲誌上レッスン、コンクール予備審査用のDVDの撮り方なども盛り込んでいます。

2003年のメルボルン国際室内楽コンクールにて
 さらにはアマチュアや視聴者の立場で“コンクール”を楽しむための「コンクールに参加しよう」も掲載しています。

2015年のエリザベート王妃国際コンクール ヴァイオリン部門ファイナルの客席
【特集】[基礎講座リターンズ]
    プロに聞く“楽器の日々のお世話”

自身の“楽器との付き合い方”
を語る戸澤哲夫(Vn)
 弦楽器に関するあらゆることの“基本”を見直そうというこのシリーズ。
 今回は「楽器の毎日のお手入れ」について。弦楽器専門店に聞いた「楽器の健康を維持するお手入れの基本」。
 弦楽器店アドバイザーに聞いた「お世話のための便利グッズ紹介」。
 そして、東京シティ・フィルのコンサートマスター、戸澤哲夫に「毎日楽器に行っていること」を尋ねてみました。



カラー連載「モダン・イタリーの逸品・特別編」
〇追悼◆ジョヴァンニ・バティスタ・モラッシ

在りし日のジオ・バッタ・モラッシ(右)。
跡を継いでクレモナ弦楽器の伝統を支える
息子シメオネと共に。
 現代のクレモナを代表する弦楽器製作家、ジョヴァンニ・バティスタ・モラッシが2月27日に83歳で亡くなりました。そこで、今回は通常の連載をお休みして、「モラッシ」の生涯と作品をご紹介します。
 1934年北東イタリアにある小さな町で生まれたモラッシは、50年にクレモナに出て、ヴァイオリン製作学校に通い始めます。卒業後、ミラノなどで修行を積み、自身の工房をクレモナに開いたのは59年。71年には“マエストロ”の称号を獲得し、製作学校でも教え始めます。
 この頃が作家としての黄金期で、月に2本のペースで楽器を製作していました。2004年には引退し、工房事業は息子に譲りましたが、他界するまで自宅で製作を続けていました。彼のクレモナ・ヴァイオリン製作学校への貢献、10本もの金メダルを獲得した実績は、20世紀後半の世界最高の弦楽器製作家といっても過言にならないものです。

 また一方、クレモナで同じ時間を過ごし、その伝統を共に歩んできたマエストロ製作家・松下敏幸氏により、その生涯についての追想を掲載します。
 息子であるシメオネ・モラッシからの書簡も掲載しています。
カラー STAGE PICK UP
 結成から四半世紀を経て、世界のリーディングクァルテットのひとつとなったロータス・カルテット。2018年3月の全国ツアーから、最終日、東京・白寿ホールでのシューマン:弦楽四重奏曲全3曲のコンサートをレポート。  また、最近世間を騒がせた東芝提供の、東芝グランドコンサート37年目を迎え、サカリ・オラモ指揮BBC交響楽団が、全国8都市のツアーを行った。神奈川・ミューザ川崎コンサートホールでのブラームス:交響曲第1番でユニークな演奏を聴かせた。

BBC交響楽団 2018年3月8日 ミューザ川崎 ©堀田力丸
創刊15周年企画/アーティストに聞く「私の15年」

徳永二男(Vn)
 第2回は、人気・実力共に日本を代表するヴァイオリニスト、徳永二男が登場。

 NHK交響楽団をやめて宮崎国際音楽祭をスタートしたこと、ソリスト・室内楽奏者としての着実な歩み、『徳永二男の挑戦』10年シリーズのこと、そして教育者としての顔など。詳細に語る。




アーティストインタビュー
 ヴィオリストの赤坂智子は、現在ベルリンを拠点にヨーロッパ各地で演奏している。
 今回の来日公演ではアコーディオン奏者、大田智美とのデュオ。ヴィオラとの“予期せぬ”出会いや、アマリリス弦楽四重奏団メンバーとしての活動などの話を聞いた。


マティアス・バルトロメイ(左・Vc)と
クレメンス・ビットマン(Vn&マンドラ)
 バルトロメイ・ビットマンは、ヴァイオリンとマンドラを弾くクレメンス・ビットマンと、ウィーン・フィルの元チェロ首席奏者を父に持つマティアス・バルトロメイが2011年にウィーンで結成したデュオ。
 ジャズのインプロヴィゼーションと、プログレッシヴ・ロックとクラシックの影響も交えた、変幻自在のアコースティックサウンドを聴かせる弦楽ユニット。その斬新な音楽造りの背景とは?

 フランスを代表する名門オーケストラのひとつ、トゥールーズ・キャピタル国立管弦楽団の〈コ・ソリスト〉に今年1月に採用された藤江扶紀(Vn)。
 〈コ・ソリスト〉とはコンサートマスターの次のポジションにいて、コンサートマスターもセカンドの首席もするという役どころ。トップサイドでフォローする立場という。
 大阪府出身で、2011年に日本音楽コンクールで第1位を獲得。東京藝大からパリ国立高等音楽院大学院を卒業したが、その後活躍の場に迷い、「人生最大の闇」の中で獲得したビッグチャンスだったという。

 ヤンネ舘野はピアニスト舘野泉の長男としてヘルシンキで生まれた。
 音楽家の子どもとして英才教育まっしぐらでヴァイオリニストになったわけではなく、かえって音楽の道に進む決意をするまで、悩み苦しみ回り道をした。
 森悠子との出会いが転機となり、アメリカ留学、森の主宰する長岡京アンサンブルの一員になった。現在は山形交響楽団の第2ヴァイオリン首席奏者。初のソロCDは「生まれる前から聴いていた」シベリウスの小品集だ。
from ヴェネツァ の個性豊かな「ドガール弦」
 弦についての紹介・レポートは本誌の得意とするところ。
 今号では、日本に新たに入ってきたイタリア・ヴェネツァ生まれのドガール弦について、その特徴、生成や触感をレポートします。試奏は本誌連載でお馴染みのヴァイオリニストの志村寿一。イタリア産の新弦をいち早く紹介。

ドガール弦の製作スタッフたちとドガール社
[マスタークラスレポート]茨城国際音楽アカデミー in かさま

「茨城国際音楽アカデミーinかさま」から
ボリス・クシュニール(Vn)
公開マスタークラスの様子
 3月21〜28日に「茨城国際音楽アカデミーinかさま」が開催された。

 多くの名教師がそろったアカデミーのマスタークラスから、ジュリアン・ラクリン、ニコライ・スナイダーらを育てたウィーン国立音楽院、ウィーン国立音大で教鞭を執るボリス・クシュニールのマスタークラスの模様をレポートする。


★新連載★
●宮田大「音楽と、私の大切な時間」
 人気・実力共に抜群のチェリスト、宮田大の連載がスタート。
 「私の大切な時間」を宮田自らの言葉で綴っていく。プライベート写真も公開。

●老舗弦楽器専門店の工房から
 弦楽器専門店の老舗・文京楽器。製作者としても評価の高い敏腕・堀悠基社長による連載。
 2回目の今回は「魂柱の話」。今号から工房での仕事を具体的に綴っていく。
★好評の連載★

サントリーホール チェンバーミュージック・ガーデン
に2018年6月登場し
ベートーヴェン・ツィクルスを行う
カザルス弦楽四重奏団
●カフェ・ドゥ・室内楽
 結成20周年を迎えるカザルス弦楽四重奏団が登場。全国各地で展開しているベートーヴェン全曲演奏について聞いた。
 さらには、室内楽TOPICSとして「サントリーホール チェンバーミュージック・ガーデン2018」の聴きどころを紹介。

●「低音ジャーナル」
 7月22日〜29日にドイツで開催されるコントラバスのためのJ・S・シュペルガー国際コンクール。そのアーティスティック・ディレクターのクリスティーネ・フォックに話を聞いた。
 他に好評「ぐすたふのCD旅」。

●加藤正幸の「弓付けの極意」
 ムソルグスキー:交響詩《禿山の一夜》を取り上げる。


大事な楽器のコントラバスを
大メンテナンスに出した
森武大和(Cb)
●森武大和の「歌劇場コントラバシスト演奏日記」
 第10回の今号は、「風邪をひいたときの対処法」について。
 ユニークな著者とオーケストラの音楽・本番事情をつづる。

●鈴木康浩の「ヴィオラのオーケストラスタディ」
 読売日本交響楽団ソロ・ヴィオラ奏者、鈴木康浩の「ヴィオラのオーケストラスタディ」。
 今号の課題はチャイコフスキーの交響曲第5番。

●森元志乃の「ヴァイオリン基礎テクニック、リターンズ!」
 1回5分で上達する基礎練習を取り上げる連載。
 第7回の今号の課題は〈水平前後軸運動〉。本題に入る前に「基礎練習の必要性」について考えてみよう。

●柏木真樹の好評連載  柏木真樹が読者モデルからの相談に答える「良い演奏のための処方箋」。
 今回の相談者はヴィオラ歴約22年の20代男性。「右手の動きが硬いことが気になる」というお悩みに答える。ボウイングを再構築。リズム感の鍛え方、楽譜の読み方も伝授。


志村寿一(Vn)。
今号ではドガール弦の試奏も
●志村寿一の「身体と音楽との調和」
 音楽的なヴァイオリンの音〈シルバートーン〉を得るための秘訣に言及。第70号、
 第81号に続き、「ヴィブラートの種」について語る。今号では、豊かな倍音を含んだヴィブラートについて考察する。

●黒川正三の「チェリストのための基礎講座」
 第23回 “楽曲の時代背景と音楽表現”の7回目では、ショパンのチェロソナタを題材に、ロマン派の音楽について解説する。

●長谷川陽子の「チェロを始めよう!」
 チェロ歴6年の受講生が陽子先生の指導のもと、課題曲に取り組む。
 今号はラヴェルの《亡き王女のためのパヴァーヌ》。毎日できる基礎トレーニングも掲載する。

●TSUKEMEN「俺たちの音楽」の話
 メンバー一人ひとりに焦点を当てている「俺たちの音楽」の話。
 ヴァイオリンのTAIRIKUが登場。4度目の登場となる今回はTSUKEMENの10周年と、新CDの話題を中心に語る。静岡、鳥取公演の未公開写真も多数掲載。

●吉田南の「ボストン留学日誌」第2回
 スタートしたばかりのボストンでの生活。今号は「私の1日」を公開。
 英語の宿題に、寮での美味しい食事、そしてヴァイオリンのレッスン。「NEC(ニューイングランド音楽院)でどんな勉強をしているの?」に注目。


作曲家グヴァイドリーナとV・レーピン(Vn)
●「プリヴィェット、レーピン!」
 ノヴォシビルスクを中心に行われた第5回トランス=シベリア芸術祭の模様を綴る。

●「遠藤紀代子の一筆エッセイ」
 ヴァイオリニストで指導者の遠藤紀代子が、日々感じたことを綴る一筆エッセイ。小学生のレッスンでのひとこま。

●川畠成道の「レガート・コンチェルタンテ」
 デビュー20周年を迎え、これまでの音楽人生を振り返る。
☆好評記事☆
●アマチュアオーケストラを訪ねて[33]
 1966年創立。平日に練習日を設け、年2回の定期演奏会を行っている新日本交響楽団を取材した。

新日本交響楽団(アマチュアオーケストラ)のメンバーたち
●倶楽部チェロ
 チェリストの津留崎直記がピアニストの小林道夫とリサイタルを開く。このリサイタルに込めた思いを聞いた。
 11年目を迎えた水谷川優子の「チェロリサイタルシリーズ」。チェロの変幻自在な魅力について語る。
 また、ドイツを拠点に演奏活動を展開する高橋麻理子がマンドリン奏者の堀雅貴と共演。マンドリンとのアンサンブルの魅力を聞いた。
 3月3日、4日に開催された「チェロの日」(日本チェロ協会主催)の模様もお届けする。


コンサートレポートより。
日本フィルハーモニー交響楽団の
「サンデーコンサート」に客演し、
愛弟子の服部百音とデュオ協奏曲を演奏する
名匠ザハール・ブロン
photo by 鈴木重行
♪この他も、情報・レポート満載です。
●TOPICS:「ヴァイオリンマスタークラス in ベルリン」「マット・ハイモヴィッツ(Vc)6月に来日」「長岡京室内アンサンブル20周年記念CD」「JASRAC、音楽教室より著作物使用料徴収開始」
●INFORMATION:「フェスタサマーミューザKAWASAKI 2018」「オホーツク紋別音楽セミナー2018」「クレモナ弦楽器製作家協会」「ハナミズキ室内合奏団、始動」
●復興へ、日本&東北、Newsアマチュアオーケストラ公演情報コンサートレポート 他
巻末楽譜
〇J・S・バッハ:インヴェンション第3番、シンフォニア第3番(ヴァイオリン2本+チェロ
〇アメリカ民謡:オクラホマミキサー(藁の中の七面鳥)(弦楽トリオ版)
読者プレゼント
今号もたくさんのプレゼントをご用意しました。
 ドガール弦セット、カプリツィオとヴィヴァルディを各1名様に。
 ウィーンから来たバルトロメイ・ビットマンのセカンドアルバムを1名様に。
 クレモネーゼ楽器用クロスを1名様に。
 ヴァイオリン型キーホルダー2種セットを1名様に。
 今年4月に開催されたフランクフルトのムジークメッセで配布されたストラップを1名様 にプレゼントいたします。
※82号の綴じ込みはがきにてご応募ください。お待ちしております。

★ 購入は、書店・楽器店の他、「Fujisan net」でも「Amazon」でもお申し込みできます。
★★『サラサーテ』82号、是非、書店・楽譜店でご覧ください。★★
特集
コンクール・ロード・マップ
ルノー・カプソン(Vn)

倉田澄子(Vc)

小栗まち絵(Vn)

堀米ゆず子(Vn)

コンクール応募用DVDの撮り方を
指南する松本和人氏
アーティストインタビュー
赤坂智子(Va)

藤江扶紀(Vn)

ヤンネ舘野(Vn)
倶楽部チェロ
津留崎直紀(Vn)

水谷川優子(Vc)
プリンタ用画面
友達に伝える
前
vol.83(2018年7月2日発行)
カテゴリートップ
2018年
次
vol.81(2018年3月2日発行)

[ HOME ] [ NEWS ] [ Magazine ] [ VOICE ] [ LINK ] [ BLOG ]