vol.54 2013年9月2日発売
暑さ厳しく、残暑も気になりますが、
秋は、確実にやってきます。
天高く、馬肥ゆる秋。と、
空を見上げるだけでも、
秋を感じることができますね。
お月見も楽しみな時期です。
辛い夏を終えて、
楽器を良く見てあげてください。
秋を前に、お手入れも十分にしてから、
弾いてみましょう。
さて、今号の特集は「モーツァルト」。
今回は、作曲家の目は
モーツァルトをどう見ているのか、
演奏家はオーケストラの中で、
モーツァルトをどう意識して弾いているのか、
協奏曲とソナタの名曲をどう弾くか、
巻末楽譜の
「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を
どう楽しむか、と盛りだくさんの内容です。
さらに、聴いておきたいCDも紹介します。
それぞれのセクションで
作曲家・池辺晋一郎、
NHK交響楽団 第一コンサートマスター
篠崎史紀らがモーツァルトを語ります。
もうひとつの特集は、「楽譜・楽語の読み方」です。
楽譜に書かれた作曲家からのメッセージをどのように読み取るか、それを理解するための講座です。
単なるHow to特集ではなく、作曲家・指導者などの視点で、譜面に記された楽譜・楽語をどう読むかを考えていきます。
特別企画は、「アルシェの弓」です。
フランス系の銘弓を徹底的に解析、日本の細やかな伝統工芸で培った技術と弓作りを融合させて30年、アルシェ弓を2回にわたって紹介します。
前号で紹介したアルシェの自信作をアーティストが実際に弾いた印象をレポートします。
ベテランの音楽家が、日本の弓をどう評価するか、興味は尽きません。
アーティストインタビューも盛りだくさんです。
ヴィオリストのアントワン・タメスティにヴィオラ・スペースで話を聞きました。
ベテランの域に達したヴァイオリニストの竹澤恭子に、アメリカ大陸からヨーロッパに本拠地を移しての印象、
ヴァイオリニストで指揮者のピエタリ・インキネンには、指揮者としての弦楽器への考え方などを語ってもらいました。
18年ぶりに来日したアンサンブル・アンテルコンタンポランのヴァイオリニスト、ディエゴ・トジにその将来像をインタビュー、今号もバラェティに富んだ内容です。
また、是非、読んでいただきたいのが、ヴァイオリニストの巨匠、フェリックス・アーヨ。
仙台国際音楽コンクールの審査委員で来日した際のインタビューです。
Artist Close-Upは、ヴァイオリニスト、樫本大進の登場です。
ベルリン・フィルのコンサートマスターに就任してから、3年。その間のこと、ライフワークにしたいベートーヴェンのこと、などがテーマです。
新連載として「フィドラー 功刀丈弘のヴァイオリン対談」がスタートします。
第1回目は、ヴァイオリニストの奥村愛をゲストに招きしました。久しぶりの功刀連載にご期待を!!
「弦楽器工房を訪ねて」は拡大版です。
上石コントラバス工房とともに、その師匠、無量塔藏六を訪ねました。「親方」・無量塔の考えとともにご紹介します。
ほかにも、チェロの宮田大、ヴァイオリンの松本蘭、藤原浜雄など盛りだくさんな企画です。
コントラバス奏者が登場する「低音ジャーナル」では、名教師、ダンカン・マクティアのインタビューを掲載しました。
「ストラディヴァリウスの遺産」は、1669年に作られたテューレ(ヴァイオリン)です。この楽器の作り込まれた美しい姿をご覧ください。
好評連載の発展編「ヴィオラをはじめよう!!」。
読売日本交響楽団のソロ・ヴィオラ、鈴木康浩のアドバイスは大変に参考になります。今号から2回にわたり、チャイコフスキーの作品を題材にしました。
ニューヨーク・フィルのアーカイヴは、シャルル・ミンシュによるドビュッシーの「イベリア」です。フランスの生んだ大指揮者のドビュッシーへのアプローチを探ります。
楽譜は、今号は前号に続きNHKドラマ『あまちゃん』からヒット中の「潮騒のメモリー」です。
今回のアレンジは、ヴァイオリンとチェロの二重奏版。スコアとパート譜をあわせて掲載しました。お友達と一緒に弾いてみてください。
同じくNHKの大河ドラマの「八重の桜 メインテーマ」です。坂本龍一が作曲した名曲を弦楽合奏でお楽しみください。
特集連動企画の「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」はヴァイオリン二重奏です。編曲者 松原幸広の弾き方指南を参考にして弾くと楽しさも倍増するでしょう。
今号のプレゼントです。今回は4点です。
(1)特別企画のアルシェのヴァイオリン弓、(2)新連載に登場した功刀丈弘と奥村愛のサイン入りCDをセットで、(3)書籍「憧れ〜ヴィオラとともに〜(増補版)」、(4)ヴァイオリン用の楽器カバーを用意しました。
どれも素敵なプレゼント、本誌の綴込みハガキでのご応募をお待ちしております。
是非、書店・楽譜店でご覧ください。
特集 モーツァルトを弾こう!!
偉大な作曲家モーツァルトの作品へどうアプローチすれば良いのか、作曲家、演奏家の話をききました。
- 作曲家・池辺晋一郎が語る、天才・モーツァルトとは?
- オーケストラで演奏する立場で、NHK交響楽団第1コンサートマスター 篠崎史紀は“自然体が真髄”と。
- ヴァイオリン協奏曲、ヴァイオリンソナタについて、作品の特徴とそれを生かす演奏技術を柴香苗が解説します。
- 日本フィルハーモニー交響楽団ソロ・コンサートミストレス 江口有香、東京都交響楽団チェロ奏者 江口心一の姉弟対談では、オーケストラでのそれぞれの楽器での演奏のコツを。
- ケーススタディとして、「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」のヴァイオリン二重奏版を題材に、編曲者の松原幸広がアドバイスを。
- 演奏するだけではなく、これだけは聴いておきたいCDも紹介します。紹介者は、本誌で健筆をふるう渡辺謙太郎です。
特集 「楽譜・楽語の読み方」
楽譜に書かれた作曲家からのメッセージをどのように読み取るか、それを理解するための講座です。
- 「楽譜の読み方について」
- 作曲家・笠松泰洋が“どうやって楽譜から音楽を読み取るか”を課題に、その方法を解きます。
- 「楽語の読み方・考え方」
- 楽譜に書いてある、さまざまな言葉を総称して本特集では“楽語”と呼びます。それらをどう読み理解して演奏をするか、本誌連載陣の柏木真樹が盟友・坂本卓也の協力を得て解説します。
カラー特別企画 弓・アルシェ
アルシェ弓の特別企画は、いよいよ演奏家が登場します。
- アルシェのラインナップから、ヴァイオリン弓、チェロ弓の代表作をヴァイオリニストの久保陽子、チェリストの木越洋が試奏します。
- 10万円台から90万円台までの弓を紹介します。日本の弓の実力をこの機会に。
Artist Close-Up
- 第12弾はヴァイオリンの樫本大進です。
- ソリストとして活躍していた樫本が、ベルリン・フィルのコンサートマスターに就任して3年。音楽に向かう情熱を聞きました。
- 「重圧とは無縁だった」と彼が言うベルリン・フィルと、ライフワークであるベートーヴェンについて語ります。
●新連載
フィドラー功刀丈弘のヴァイオリン対談 第1回 奥村 愛
- アイリッシュ・フィドラーとして活躍する功刀丈弘が、様々なヴァイオリニストと対談する新企画です。
- ジャンルを超えたヴァイオリニストたちが共感をもって話題を深めていきます。今回は、クラシックから奥村愛を迎えます。
◎話題
- ヴァイオリンCD館 鈴木理恵子/藤原浜雄
◎連載
※ますます好評の連載です。
●柏木真樹 基礎からのヴァイオリン習得術
- 「読譜力を鍛える」
●遠藤記代子のかっこいい!!ベーシックスタディ・3
- 「ヴァイオリンを自然に弾く身体になる」
●ヴィオラを始めよう!!
- 歌う刻み チャイコフスキーの作品から 鈴木康浩
●ニューヨーク・フィル アーカイヴを読む!
- ミンシュ・ドビュッシー
●探訪! ストラディヴァリウスの遺産
- 【1669 テューレ (ヴァイオリン)】
●カフェ・ドゥ室内楽
- ウェールズ弦楽四重奏団/室内楽Topics /
- 室内楽+(プラス) クヮトロ・ピアチェーリ
●ヴィオラ缶
- 野間友貴インタビュー/原麻理子CD
●倶楽部チェロ
- 宮田 大インタビュー
- チェリストのための基礎講座 第11回「重音」
- 藤村俊介/新倉 瞳 ほか
●低音ジャーナル
- ダンカン・マクティア/Bass Q?→A! ブラームス交響曲第1番/グスタフのBASSモノCDぶらり旅
●野田一郎の歌劇場のコントラバス弾き
●アマチュアオーケストラを訪ねて
- 大田区ハイドン室内管弦楽団
◎News
◎READER'S ROOM
◎読者プレゼント
◎アマチュアオーケストラ公演情報
●巻末楽譜
◎NHKドラマ『あまちゃん』より
「潮騒のメモリー」
大友 良英/作曲
松原 幸広/編曲
ヴァイオリン+チェロ版
◎ NHK 大河ドラマ『八重の桜』より
「メイン テーマ」
坂本 龍一/作曲
松原 幸広/編曲
弦楽合奏版
◎「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」より第1楽章
W.A.モーツァルト/作曲
松原 幸広/編曲
ヴァイオリン二重奏版
vol.55(2013年11月2日発売) |
2013年 |
vol.53(2013年7月2日発売) |